中世の魔術、そのからくり
2018.02.18 意識書換
魔術コンシェルジュ所属魔術師の橘尊行です。
前回はオーラとオーラが見えるとどんないいことがあるかについてお話しました。
今回は中世の時代の魔術についてお話しましょう。
中世以前の世界の人々は、現代を生きる我々と比較し、接する情報が圧倒的に少ない分だけ脳内での情報補完能力・情報構築能力が優れておりました。
断片的な情報から全体像を作り上げ想像を膨らませる能力と言ってもいいかも知れません。
未知の存在を伝える難しさ
ここで質問です。
もしあなたがライオンを見たことない人にライオンという動物を説明したい場合、どうしますか?
今だったら、スマートフォンを使ってその場でライオンを検索すれば画像を見せられますし、動画も検索できますので「どんな動き方や吼え方をするのか」についても実際に見せることができます。
もっと詳しく知りたいのであれば、上記の情報の他にも良質な文字情報がごまんとヒットするので、10分もあればライオンの生態や生息地などの一通りの知識がその場から動く必要すらなく揃ってしまいます。
それでは、現代よりはるか以前の時代、通信手段もなく写真すらない時代だったらどうだったでしょうか?
棒で地面にタテガミのあるネコみたいなイラストを書いて「南蛮の見世物小屋で見たんだけど、神社の狛犬みたいでえらいでかいネコみたいだった」程度の説明が受けられれば上出来な時代だったことでしょう。
そうなると受け取った側は
「それはイヌなのかネコなのか」
「どんな生態なのか」
「そもそも生息地は南蛮で合っているのか」
「もっと基本的なこととして南蛮とは一体どこでどのような気候や風土でどのような人々が住んでいる土地なのか」
こういった情報が曖昧なまま
「見たイラスト(素人が地面に書いたレベル)」
「聞いた情報(曖昧で主観の範囲を出ていない)」
「既存の知識(不正確で正確な情報へのアクセスは不可能)」
をもとに脳内でライオンなる動物を構築し、その脳内の産物であるまだ見ぬライオンに思いを馳せる―――こうするしかないわけです。
妖怪や空想上の動物が多く生まれた理由がよく分かりますよね。
手から火が出るほどの意識書換
魔術とは、そんな時代では当たり前の技術だったのです。
中世以前の世界において、熟練の魔術師が(冒頭に掲載したイラストのように)、「手のひらから火が出るビジョンを脳内で情報を構築せよ」という意識書換を相手に施せば、「手から火が出るなんて物理的に不可能」「そんなの想像すらできない」などという現代人と違い、中世の人々はその卓越した脳内情報構築能力で手から出た火の熱さすら感じるほどのリアル感で再現したことでしょう。
古の魔術師たちは、このように魔術の技術を磨き、今の価値観でいうところの超常現象を、実際には起きていないにも関わらず人々の脳内情報構築能力を活用することで起きているかのように見せていたわけです。
「何だ、インチキじゃん」と思うかも知れませんが、話の肝はそこではなく「あたかも手から火が出ているかのように見せてしまうほどの意識書換のレベルの高さ」です。
古今東西を問わず、優れた魔術師は、その卓越した意識書換のスキルをもって、何百年間もその時代そのときどきの様々なニーズに応え、そしてこれからも応え続けていくわけです。
現代では、魔術は超常現象を起こす(ように見せる)ものではなくなりました。
現代の魔術は人々の幸せのためと人々を不幸から守るために使うべきものであり、現代の意識書換の魔術は手から火を出すためではなく自己実現とメンタル不調改善のために使うべきものです。
我々現代の魔術師は、現代を生きるみなさまのため、正しい魔術をみなさまに提供しております。
みなさまも是非魔術代行で魔術の力を活用してみてください!
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